ゼロハンアメリカンの雄、ホンダ(HONDA) JAZZ ジャズ

日本中でレーサーレプリカブームが巻き起こり、バルブ経済が始まろうとする1986年(昭和61年)、大胆なロー&ロングのアメリカンモデル、ジャズがリリース。「速いバイク=エライ」という当時の常識を遥かに超越した、個性の光る一台だ。

大胆なロー&ロングのフォルムが特徴

ロー&ロングフォルム、メッキ処理された各パーツ、フロントに大きく伸びたフロントフォーク、カスタム度満点のアップハンドル、4.50-12サイズの極太タイヤなど、アメリカンテイストをふんだんに盛り込んだジャズ。

アメリカンバイク=大排気量車という既存の常識を完全に打ち破った、遊び心に満ち溢れた個性的なモデルだ。

エンジンはカブ系の横型OHCを搭載。ミッションはモンキーと同様の4速リターンを採用。始動方法はセルフスターター専用のマグナ50とは異なり、モンキーと同じキックスターター式。

1999年の排ガス規制により生産は終了となったが、現在でもジャズをベースに、本格的な4ミニチョッパーカスタム等々を楽しむユーザーは多い。写真及びタイトルのモデルは1986年に発売された初期型。

アメリカンムードを引き立てるティアドロップ型(涙形)のガソリンタンク。容量は6.0L。

上下に伸び、左右に大きく広がったアップハンドル。

量産車では日本初となる美しいミラードホイール(12インチ)を採用。迫力あるリヤビューを演出するリヤタイヤは、ファットな4.50-12サイズ。

ノーマルのヘッドライトはベースタイプ。写真はミニウインカー、ネック角を寝かせたステム、フロントフォーク延長キットを組み込んだカスタム。

映画「イージー☆ライダー」で主人公のキャプテン・アメリカが駆っていたチョッパーをジャズで再現。スラッシュカットエンドの右側2本出しマフラー、リジッド式リヤサスペンション、ロングフロントフォークなどカスタムメニューは豊富。<取材協力:A&7 >

 

ネック角を寝かせたステムに変更し、Fフォーク延長キットでフロント部を豪快にロング化。大アップハンドル、シーシーバー、クラシカルリヤフェンダーをチョイス。マフラーは極太サイレンサーを備えた12Vモンキー用を流用。<取材協力:A&7 >

アメリカンブームの火付け役!

アメリカンバイクブームの火付け役となった映画『イージー☆ライダー』。チョッパーバイク、ベトナム戦争、ドラッグ、フリーセックス、ヒッピーなど60年代のアメリカを鮮烈に描いた、アメリカンニューシネマの代表作。監督は奇才、デニス・ホッパー。出演はピーター・フォンダ、デニス・ホッパー、ジャック・ニコルソンという大御所揃い。ステッペンウルフが唄う主題歌「ワイルドで行こう」も有名。アメリカンバイクに興味のある人は必見。

初期型のジャズ

1986年(昭和61年)4月に発売された初期型のジャズ。ホワイトの他、上記のワインカラーとブルーの3色がラインナップ。当時の発売価格は19万9000円。

1987年(昭和62年)2月、フラットバーハンドルを採用したモデルが追加。エンジンや足回り、価格等に変更はない。

1988年(昭和63年)7月、カラーリングやロゴデザインを変更。エンジンや足回り、価格等に変更はない。

1992年(平成4年)2月、シックで落ち着いたイメージのセンシティブブルーメタリック/ホワイトと、ブラック/カノープスレッドメタリックの2色を設定し、ロゴデザインを変更。価格は23万9000円にアップ。

1993年(平成5年)3月、カラーリングとロゴデザインを変更。価格は24万9000円にアップ。

1994年(平成6年)11月、カラーリングとロゴデザインを変更。価格は25万9000円にアップ。

1995年(平成7年)12月、カラーリングとロゴデザインを変更。エンジンや足回り、価格等に変更はない。

●スペック

全長:1910mm/全幅:775mm/全高:995mm/乾燥重量:77kg/燃料タンク容量:6.0ℓ/エンジン形式:空冷4サイクルOHC単気筒49cc/圧縮比:10/最大出力:4.0ps/7500rpm/最大トルク:0.43kgm/6000rpm/変速機:4速リターン/クラッチ形式:マニュアル式/タイヤサイズ:前2.50-16 後4.50-12

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