インジェクションのホンダ(HONDA) MONKEY [PGM-FIモンキー]

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2009年、モンキーはフューエルインジェクション(FI)化され、OHCエンジンは各所が大きく変更された。変更点をじっくりと見ながら、ラインナップされたモデルを追ってみよう。

前々モデル → カスタムに大人気の6Vモンキー/限定モデル

前モデル   → タマ数も豊富な12Vモンキー/限定モデル

2009年(平成19年)2月 Z50J-9(型式:JBH-AB27-190~)

エンジン及びエンジン回りを一新

Z50Aをイメージさせる燃料タンクを採用したFIモンキー。足回りに大きな変更はないが、一部の外装パーツ及び、エンジン本体やエンジン周りが一新。FI化による電気系パーツ数の増大で、エンジン回りはファットなイメージに変身した。

FIモンキーのエンジンは、外観・各部のパーツともにクラッチなど一部を除き、12Vのものとは異なるのが特徴。そのため、12V用のエンジンパーツは基本的に使えないので注意が必要。主なエンジン系の変更点を挙げてみよう。

2009年のFI初期型。モンツァレッド/ホワイトとシックなセイシェルナイトブルー/ホワイトの2種類を設定。

2009年、スタンダードとともに限定発売のリミテッド(30万9750円)も登場。チェック柄シート、クロームメッキされた前後フェンダー・ヘッドライトケース・サイドカバー・エキゾーストパイプカバー、「Monkey」のロゴを配した専用キーなどを装備。

●スペック

全長:1365mm/全幅:600mm/全高:850mm/乾燥重量:68kg/燃料タンク容量:4.3ℓ/エンジン形式:空冷4サイクルOHC単気筒49cc/最大出力: 3.4ps/8500rpm/最大トルク: 0.35kgm/5000rpm/変速機:4速リターン/クラッチ形式:マニュアル式/タイヤサイズ:前後3.50-8/発売価格(当時):28万9800円

吸気系

・キャブレターから電子式燃料噴射装置のPGM-FI(※注1)に変更。

※注1:Programed Fuel Injection(登録商標)。一般的にはフューエルインジェクション(FI)と呼ぶ。混合気の製造・噴射をコンピュータによる電子制御にすることで、始動性の向上、アイドリングの安定、全域においてスムーズな吹け上がりなどを実現している。

→ 混合気を作り出すキャブレター

シリンダーヘッド

・シリンダーヘッドの吸排気バルブステム径を細くし、バルブの挟み角を狭くしている。

・吸排気ポート径、吸気バルブフェイス径を拡大。

・カムシャフトとのフリクションロスを低減するローラーロッカーアームを採用。

→ シリンダーヘッドのしくみ

→ ローラーロッカーアーム機構とは?

シリンダー

・放熱性に優れたアルミブロックシリンダーを採用。

→ 高性能シリンダーをチェック

ピストン

・ピストンヘッド部の形状を変更。→ ピストンの形状いろいろ

・スカート部に溝を設けてオイルの保持性を向上。

ジェネレーター

・発電機となるジェネレーターを変更。これに伴い、ジェネレーターカバーのデザインも一新。

→ 6V&12Vモンキーのジェネレーター

点火方式

・CDI式点火から、排ガス浄化性能の高いトランジスタ式点火に変更。

→ 6V車のポイント式点火

→ 12V車のCDI式点火

クランクケース

・オフセットシリンダー採用により、クランクケースを変更。

→ クランクケースを割る

クランクシャフト

・オフセットシリンダーの採用やジェネレーター変更により一新。

→ 腰下を構成するパーツ

マフラー

・取り回しの変更に加え、キャタライザー(触媒)を採用。

バルブ挟み角変更で、ロッカーアームを軽量化

カムシャフトとのフリクションを飛躍的に低減させるローラーロッカーアームを採用。バルブの挟み角(吸気バルブと排気バルブの角度)を狭めることで、ロッカーアーム本体の長さも短縮。結果的にロッカーアームの軽量化も実現している。

→ ローラーロッカーアーム機構とは?

電装系パーツはシート下にレイアウト

6Vモンキーや12Vモンキーのバッテリーは左サイドカバーの横に配置されていたが、FIモンキーのバッテリー、燃料の噴射を制御するEUC(コンピュータ)、レギュレーターなどの電装系パーツはシート下にレイアウト変更。

→ 6V車&12V車のバッテリー位置

吸気ポートの真上に設置された燃料噴射用のインジェクター。写真はインレットパイプ(インマニ)をカットしたサンプル。

空気の吸い込み口となるエアクリーナーボックス。写真は蓋を外し、フィルターを取り外したところ。前モデルに比べ、約4倍もの大容量タイプを採用。

キャタライザーのカットモデル。中には排気ガスをクリーンにする蜂の巣のような触媒が仕込まれている。

デザインが一新された容量4.3?の燃料タンク。前モデルは容量4.5Lだが、燃料ポンプ内に0.2?の容量を確保しているため、実際のガソリン搭載容量は変わらず。また、キャブ車には燃料コックを採用しているが、FI車には不採用。ただしFI車にはインジェクションに燃料を送り込むための燃料ポンプが装備されている。

折り畳みハンドル、埋め込み式スピードメーターはモデルより継承。スピードメーター脇にはフューエルランプを装備。なお、3つ並んだインジケーターは左よりFI用、ニュートラルランプ、速度警告灯。FI警告灯とは、点滅の回数や間隔の違いによって、FIの作動状況が確認できる整備用のもの。

5箇所でデータを計測し、ECUで吸気を計算。最後にО2センサーでフィードバック

モンキーのFIシステムは、

<1> 負圧センサー

<2> スロットル開度センサー

<3> 吸気温度センサー

<4> 油温センサー

<5> エンジン回転数センサー

以上の5つでデータを採取し、混合気を算出・製造。最終チェックとして、

<6> О2センサー

で酸素濃度を計測する。もしもО2センサーが計測したО2値が規定値外であれば、規定値内に収まるようECUに修正命令を出す。なお、1~6で検出したデータは、すべてECUによって監視・管理されている。

空気を吸入し、空気量を制御を行うインジェクションのスロットル部。負圧を計測する<1>負圧センサー、スロットルバルブの開度を計測する<2>スロットル開度センサー、吸気温度を計測する<3>吸気温度センサーの3つが、センサーユニット(黒の部分)に設置。

なお、スロットルバルブ径は、スーパーカブ用の18mmに対し、モンキー用は19mm。

オイルの温度を計測する<4>油温センサー。シリンダーヘッドの燃焼室回りから垂れてくる、油温が高騰するシリンダーヘッドとシリンダーの接続部近くに設置されている。

排気ポートに設置された<6>О2センサー。排気ガスに含まれる酸素濃度の数値を検出。О2値が規定値外であれば、規定値に収まるようEUC(コンピュータ)にフィードバックをかける。

 

2011年、リミテッド登場

2011年、ブラックで統一したカラーリングや特別装備を施したリミテッド(29万9250円)を、約1ヶ月間の受注期間限定で発売。シックなブラックのボディーカラー、オシャレなチェック柄のシート、クロームメッキ仕上げの前後フェンダーなど装備も充実。「Monkey LIMITED」のステッカーを施したサイドカバー、専用エンブレムをデザインしたスペシャルキーなども採用された。

2012年(平成24年)2月 Z50J-9(型式:JBH-AB27-190~)

新色のイエローが登場

元気で愛らしいイメージの新色プラズマイエローを追加発売。継続色のセイシェルナイトブルーを含め、2色のカラーバリエーションとなった。エンジン、外装、足回りなどは変更なし。価格は28万9800円。

2012年(平成24年)2月 Z50J-9(型式:JBH-AB27-190~)

「CR110」をイメージした限定モデル

新色プラズマイエローの追加発売とともに、1962年に発売された市販ロードレースマシン「CR110カブレーシング」をイメージした限定モデルも登場。鮮やかなモンツァレッドの車体色とシルバーカラーのフューエルタンク、クロームメッキ仕上げのスチール製前後フェンダーとマフラーカバー、”Monkey LIMITED”のステッカーを施した左サイドカバー、レッド&ブラックの専用ツートーンシート、専用エンブレムをデザインしたスペシャルキーなど装備も充実。

受注期間は2012年2月10日から2012年3月10日までの約1ヶ月間。価格は29万9250円。

2014年(平成26年)4月 Z50J-9(型式:JBH-AB27-190~)

モンキーの”くまモン”バージョン

熊本県のPRマスコットキャラクター”くまモン”をイメージした「モンキー・くまモン バージョン」。同車はくまモンのイメージカラーであるブラックとレッドを車体各部に表現。燃料タンクはブラックを基調に、レッドのストライプをあしらった2トーン塗装。くまモンのイラストバッジと立体的な「HONDA」のエンブレムを採用しているのも特徴。くまモンのほっぺたをイメージしたレッドのホイールもポイント。価格は33万6960円(消費税8%込)。

ブラック×レッドの2トーンカラーシート、レッドの結晶塗装を施したシリンダーヘッドカバー、ブラックのクランクケースカバー、「くまもとサプライズ」のステッカーを貼付したサイドカバー、くまモンのイラストを施したメインキー、メッキを施したエキゾーストパイプカバーとリヤサスペンションスプリング、ブラックのリアキャリアなどでドレスアップ済み。

車体カラーはグラファイトブラックのみの設定。

2016年(平成28年)2月 Z50J-9(型式:JBH-AB27-190~)

ハーベストベージュを追加

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アドベンチャーをコンセプトに専用装備を施した、新色のハーベストベージュを追加設定。タンクにはヘルメットとゴーグルをつけた愛らしい「猿」をモチーフにした専用デザインのタンクバッジを採用。価格は33万6960円(消費税8%込)。

2160128-monkey_002Hワイルドなイメージを強調するカモフラージュ模様と、オレンジ色のパイピングを施したシート、力強さを演出するオレンジ色の結晶塗装を施したシリンダーヘッドカバー、精悍さを強調するブラックのクランクケースカバー、よりオリジナル感を強める専用デザインのステッカーを貼付したサイドカバー、高級感を際立たせるメッキを施したエキゾーストパイプカバー、足回りにアクセントをもたらす専用のオレンジ塗装を施したリアショックダンパー、リア回りを引き締めるブラックのリアキャリアを装備。

前々モデル →カスタムに大人気の6Vモンキー/限定モデル

前モデル  →タマ数も豊富な12Vモンキー/限定モデル

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