バイクのオイルクーラー – 取付時の注意点

バイクのオイルクーラー - 取付時の注意点

オイルクーラーを好みの位置にレイアウトしたり、メッシュホースを変更するには注意しなければならないことある。オイルクーラーの取り付けに関する注意点を挙げてみよう。

オイルクーラー=風の当たる場所であれば、基本的にどこでもOK

バイクのオイルクーラー - 取付時の注意点

オイルクーラーは管にエンジンオイルを循環させ、フィンに風を通してエンジンオイルを冷却する装置。メーカー指定以外の場所に取り付ける場合、本体のコア部分に直接走行風が当たらなければ、本来の性能を発揮しない場合があるので注意が必要だ。

オイルクーラーはオイルの通路となるホース(オイルライン)の取り回しや、コアの高さもポイント。オイルラインの取り回しが複雑に曲がりくねっている、オイルラインが必要以上に長すぎる等はNG。

あまりにも高すぎる位置にコアを取り付けた場合、エンジンオイルを循環させているオイルポンプの圧力が足りず、オイルが回らなくなる可能性も大。スタイルだけでなく、機能面もよく考えてコアの位置やオイルラインを設定しよう。

バイクのオイルクーラー - 取付時の注意点

クラッチカバーの下にオイルクーラーをレイアウトしたユニークなカスタム。油温が下がらない場合は、コアの取り付け位置を変更してみるべし。

ライトボアアップでも、オイルポンプは要交換か?

バイクのオイルクーラー - 取付時の注意点

オイルクーラーを装着すれば、エンジン内を循環するエンジンオイルの量も増加。するとノーマルのオイルポンプ容量では吐出量が不足し、オイルの循環効率は低下する。

→ オイルの吐出量を増やすオイルポンプ

例えばモンキーの場合、75cc程度+オイルクーラー装着車などのライトチューン車であっても、“転ばぬ先の杖”としてオイルポンプは大容量化しておくほうが安心。オイルの循環不良等のトラブルも未然に防いでくれる。

オイルクーラーの装着は1個~2個が一般的

バイクのオイルクーラー - 取付時の注意点

高回転を多用するレースマシンなどが真夏のサーキットを走行する場合、コア1個では上昇したエンジンオイルの熱が下がり切らず、オイルクーラーを2個装着することもある。

ただし、これは非常に稀なケース。ストリートカスタムは、オイルクーラー1個が定番。冷え過ぎ、またオイルポンプの容量不足による圧力低下の原因にもなるので、必要以上の付け過ぎは禁物だ。

オイルラインの径は太すぎても細すぎてもダメ

バイクのオイルクーラー - 取付時の注意点

エンジンとコアをつなぐオイルのホース(オイルライン)。外観や性能を重視し、メッシュホースに変更するユーザーも多数。

ただしスタイルにこだわるあまり、必要以上にホース径を太くしてしまう人もごく稀にいる。この場合、圧力が低下し、オイルの循環不足を招く恐れがあるので注意が必要。

また、逆に細すぎても循環不良となるため×。ホースを交換する場合は、メーカー指定のサイズを選ぶことが基本中の基本。

オイルの温度が上がらない場合は、オイルクーラーに「目貼り」を実施

バイクのオイルクーラー - 取付時の注意点

空気の冷たい冬場や雨の日など、気温が低下している時はオーバークール(冷え過ぎ)になることがある。

そんな時に活用したいのが、テープを使ってコア部分に目貼りをする方法。これはレーサーが油温調整時に用いる定番の手法だ。

オーバークール時は、わざわざオイルクーラーを取り外さなくても大丈夫。コアの露出部分の増減によってオイル温度を任意に調整すればOK。

バイクのオイルクーラー - 取付時の注意点

この車両はカーボンの板をタイラップで固定し、油温を調整している。

サーモスタッド式電磁弁を装着するのも人気の手法

バイクのオイルクーラー - 取付時の注意点

オイルラインにサーモスタッドを設けた電磁弁を設置するカスタム術も人気。

この機構は、オイルラインの往路を通過するエンジンオイルが一定の温度を越えると電磁弁が開き、それ以下だと電磁弁が閉じるというもの。

商品によっても異なるが、一般には70℃~80℃前後を境に電磁弁が開閉するしくみ。

バイクのオイルクーラー - 取付時の注意点

写真はアクティブ製。

【合わせて読みたい関連ページ】

→ オイルクーラーの取り付け例

→ 空冷エンジンと水冷エンジン

 

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