ホンダ(HONDA) XR50/100モタード 足回りも超豪華

エイプ系やCB系など、縦型エンジン搭載車によるレースが盛り上がりをみせた2005年(平成17年)。前後にアルミキャストホイール&ディスクブレーキを備えたモデル、XR50モタードとXR100モタードがデビューした。本格的なスーパーモタードルックのスパルタンな外観が特徴だ。

マイルドな50ccとパワフルな100cc

オフロード車にロードタイヤを履いたモタードの人気が高まった2005年(平成17年)、戦闘的なスーパーモタードルックのXR50モタードとXR100モタードが登場した。 注目すべきはその本格的な足周り。正立フォーク、12インチの6本スポーク型アルミキャストホイール、油圧式の前後ディスクブレーキなど、強靭かつ贅沢な装備が与えられている。

エンジンは50がエイプ50、100はエイプ100がベース。特に100はドラムブレーキ採用のエイプ100よりも足周りカスタムの費用が大幅に抑えられるため、4ミニ耐久レースシーンにおいても高い人気を獲得した。初期型のカラーは、50・100ともレッドとブラックが用意された。

50と100の外観上の大きな違い

【1】排気量の大きい100は、シリンダーヘッドの位置が50よりも高い。

【2】100はダブルシートを、またステーを追加してタンデム用ステップを装備。

【3】パワフルかつ二人乗り用に設計された100のスイングアームとアクスルシャフトは、50よりも太くて頑丈なタイプを採用。また、ホイールベースも5mm延長(50は1235mm、100は1240mm)。

スイングアームはエイプ用よりも40mm延長

フロントフォークのインナーチューブは、エイプ50/100(ドラム式ブレーキ)よりも30mm延長。また、リヤのスイングアームはエイプ50/100用と共通ではなく、エイプ用を40mm延長した新設計。高速走行時の直進安定性を大幅にアップさせているのがポイントだ。これに伴い、プロリンク式リヤサスペンションの細部も見直し。前後に伸びた足回りにより、ボディはエイプよりも一回り大きなサイズに仕上がっている。

ガソリンタンク部にはモタードならではのスポーティーなシュラウドを装備。

コンパクトなテールランプ&ウインカーでシャープなイメージに仕上がったリヤ周り。マフラーはモタードならではの右出しアップ型を採用。社外のダウン型マフラーに交換して、ヘビーなイメージにチェンジするユーザーも多数。

速度計のみのシンプルなメーター回り。タコメーターを追加する、剛性の高いブレース付ハンドルに交換する、ディスクブレーキ用マスターシリンダーを別体式に変更する等、カスタムメニューは無限大。

二人乗り可能な100には、フレームにステーを溶接・追加してタンデムステップを装備。

50のエンジン部分。

100のエンジン部分。

写真上は50と100のエンジン部分。排気量の大きな100は、50よりも腰上の位置が若干高いのが特徴。50と100はクランクシャフトのストローク量だけでなく、ベアリング径などエンジン細部も異なる。そのため、100用エンジンキットは50には使えない場合が多い。エンジンチューニング時は要注意。

スポーティーな前後の足回り。レーサーのNSF100やエイプ50/100Type Dにも採用の6本スポーク型アルミキャストホイールやディスクブレーキが採用されている。ディスクキャリパーは、前が片押し2ピストン型、後が対向2ピストン型。ディスクローター径サイズは、前が220φ、後が160φ。社外のチューニングパーツも豊富だ。

50に100用社外パーツは装着できるのか?

エイプ50/100同様、XR50/100モタードは社外のカスタムパーツも豊富。商品に「XR50/100モタード共用」と明記してあれば装着可能だ。社外品の場合、外装パーツは基本的に共通。また足回りパーツも50と100は共通、加えてエイプ50/100と共用である場合が多い。マフラーは「XR50/100モタード共用」が多い一方、商品によっては50専用・100専用に差別化されていることもある。

注意したいのが、ボアアップキットなどのエンジン用パーツ。50と100はボア径やストローク量だけでなく、クランクケースの細部のつくりなどが微妙に異なるのが特徴。そのため、50用エンジンに100用エンジンパーツは取り付け不可の場合がほとんど。XR50/100モタード用パーツを購入する際は、必ず50/100共用なのか、50専用なのか、100専用なのかをよく確認しよう。

XR100モタードの0円チューニング

XR100モタードのキャブレター接続口(マニホールド側)に装着されている、パワーを抑制するための半月形の孔の開いたインシュレーター。これを外してパワーアップさせる0円チューニングは、XR100モタードやエイプ100カスタムの定番中の定番。ただし、この手法は100のみに適合。50には適合しないので注意しよう。

シート下に設置された大型のエアクリーナーボックス。一般工具でこのボックスとキャブレターを外せば、インシュレーターは簡単に取り外せる。なお50・100ともバッテリーは搭載されていない。

写真左がエイプ100用インシュレーター、写真右はXR100モタード用インシュレーター。XR100モタード用は半月孔の上部に小さな穴が設けられている。両車のキャブレターセッティングの違いが分かる一コマ。

●XR50モタードのSPEC(カッコ内は100) 

型式:BA-AD14(BC-HD13)/全長:1785mm(1820mm)/全高:1000mm/全幅:765mm/ホイールベース:1235mm(1240mm)/乾燥重量:79kg(82kg)/燃料タンク容量:5.7L/エンジン形式:空冷4サイクルOHC単気筒49cc(99cc)/ボア×ストローク:42.0mm×35.6mm(53.0mm×45.0mm) /圧縮比:9.2(9.4)/最大出力:3.3ps/8000rpm(6.5ps/8000rpm)/最大トルク:0.33kgm/5000rpm(0.67kgm/6000rpm)/点火方式:CDI/変速機:5速リターン/クラッチ:手動式/タイヤサイズ:前後120/80-12/当時の価格:25万2000円(30万4500円) 

●エイプ50のSPEC(カッコ内は100。ともに初期型) 

型式:BA-AC16 (BC-HC07)/全長:1710mm(1715mm)/全高:970mm/全幅:770mm/ホイールベース:1185mm(1190mm)/乾燥重量:75kg(82kg)/燃料タンク容量:5.5L/エンジン形式:空冷4サイクルOHC単気筒49cc(99cc)/ボア×ストローク:42.0mm×35.6mm(53.0mm×45.0mm) /圧縮比:9.2(9.4)/最大出力:3.7ps/7500rpm(7.0ps/8000rpm)/最大トルク:0.71kgm/6500rpm(0.67kgm/6000rpm)/点火方式:CDI/変速機:5速リターン/クラッチ:手動式/タイヤサイズ:前後120/80-12 

2007年モデル

2006年12月、50と100はマイナーチェンジ。タンクシュラウドのデザインやロゴを変更。カラーは従来のレッドとブラックの2種類。なお、ブラックは前後ホイールのカラーをゴールドに変更している。エンジンや足回りに変更はない。写真はどちらも50。当時の価格は50が25万5150円。

2006年12月にリリースされた2種類の100。カラー&デザインは50と同じ。当時の価格は30万7650円。

2008年モデル

2007年12月、100はカラーリングを大幅にチェンジ。インパクトのあるツートンカラーの2種類をラインアップ。エンジンや足回りに変更はない。当時の価格は31万8150円。

★縦型エンジン搭載車の変速比の比較

1速 2速 3速 4速 5速 共通車両
XR50モタード 3.083 1.882 1.400 1.130 0.960 エイプ50、CRF100F、CB50、TL50、XE50/75(後期)、R&P
XR100モタード 3.083 1.882 1.400 1.130 0.923 エイプ100、XR100R
CRF80F 2.692 1.823 1.400 1.130 0.960 XR80R
XE50/75(前期) 3.083 1.882 1.333 1.041 ×

バイクのミッション,ギアレシオとクロスミッション

★縦型エンジン搭載車 エンジンスペックの比較

50cc 最高出力 最高トルク 圧縮比 ボア×ストローク(mm) キャブレター(口径)
XR50M 3.3ps/8000rpm 0.33kgm/5000rpm 9.2 42.0×35.6 14φ
エイプ50 3.7ps/8000rpm 0.37kgm/6000rpm 9.2 42.0×35.6 14φ
R&P 4.1ps/9000rpm 0.36kgm/7000rpm 9.5 42.0×35.6 15φ
TL50 4.2ps/9500rpm 0.36kgm/7500rpm 9.5 42.0×35.6 15φ
XE50 4.5ps/9000rpm 0.37kgm/8000rpm 9.5 42.0×35.6 15φ
CB50JX 6.3ps/1万500rpm 0.43kgm/8500rpm 9.5 42.0×35.6 18φ
51cc~90cc 最高出力 最高トルク 圧縮比 ボア×ストローク(mm) キャブレター(口径)
XE75 6.0ps/8000rpm 0.57kgm/6000rpm 9.0 48.0×41.4 15φ
XR80R 8.8ps/1万rpm 0.66kgm/9000rpm 9.7 47.5×45.0 20φ
CRF80F 8.8ps/1万rpm 0.66kgm/9000rpm 9.7 47.5×45.0 20φ
CB90JX 10.5ps/1万500rpm 0.76kgm/9000rpm 9.5 50.0×45.0 20φ
100cc 最高出力 最高トルク 圧縮比 ボア×ストローク(mm) キャブレター(口径)
XR100モタード 6.5ps/8000rpm 0.67kgm/6000rpm 9.4 53.0×45.0 16φ
エイプ100(08) 6.3ps/8000rpm 0.67kgm/6000rpm 9.4 53.0×45.0 16φ
エイプ100(初期型) 7.0ps/8000rpm 0.71kgm/6500rpm 9.4 53.0×45.0 16φ
XR100R 9.8ps/9000rpm 0.81kgm/7000rpm 9.4 53.0×45.0 22φ
CRF100F 9.8ps/9500rpm 0.81kgm/7000rpm 9.4 53.0×45.0 22φ

【縦型エンジン搭載マシン、詳細はコチラ!】

→ カスタムに人気のエイプ100

→ 100との違いはココ、エイプ50

→ ワイドタイヤ採用のR&P

→ 名車、CB50/90、XE50/75、XL50/80

→ XR80/XR80R/XLR80R/CRF80F

→ モトクロスレーサー、XR100R/CRF100F

→ 縦型100cc搭載の4ミニレーサー、NSF100

 

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