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モンキー・ゴリラのクランクケース加工

モンキー(6Vと12V)をオーバー100ccにフルチューンするには、ほとんどの場合クランクケースの加工が必要となる。加工が必要となる箇所をチェックしてみよう。

~52mmピストンは無加工でOK!

写真はどれもピストン径の異なる12Vモンキー用ピストン。左からノーマル39mm、社外48mm、社外52mm。これらのピストンを使用する場合は、クランクケースの孔を拡大するためのボーリング加工は必要ない。

52mmピストンを装着したところ。ギリギリではあるがクランクケースとのクリアランスは確保できる。

ただし53mm以上では加工が必要

ピストン径53mm以上の場合、ピストンがクランクケースの孔に接触。そのため、孔の拡大切削加工(ボーリング加工)が必要となる。作業は「マシニングセンター」という工作機械を使用。

拡大作業は各パーツメーカーにクランクケースを送付し、加工してもらうのが一般的だ。クランクケースをボーリング加工するとケースの肉厚が薄くなるため、スタッドボルトの締め付けには十分注意する必要がある。

ノーマル12Vモンキーのクランクケース孔。

オイルポンプを交換したらオリフィスを拡大

排気量アップに伴い、オイルポンプを大容量化した場合は、オイルの噴出口である矢印のオリフィスを拡大する必要がある。オリフィスのサイズは12Vモンキーの場合、基本的に2mm。腰下を完全にバラした状態で、市販もしくは付属のドリルを使って作業するのが一般的。拡大加工は各パーツメーカーでも受け付けている。

→ オイルの吐出量を上げるオイルポンプ

→ 手軽に穴あけが可能、電動ドリル

汲み上げられたオイルはシリンダーヘッド方向へ

オイルポンプに汲み上げられてオリフィスから吐出したエンジンオイルは、オイルラインを伝って赤い矢印のシリンダーヘッド方向に循環し、コンロッドやカムシャフトなどを潤滑する。またオリフィスから出たオイルはクラッチ方向にも向かい、クラッチ板なども潤滑。写真は12Vモンキーのオリフィス部。

→ 湿式クラッチと乾式クラッチ

ミッション部の加工

5速ミッションや6速ミッションを組み込む場合、一部クランクケースのリブがミッションに接触してしまう。そこで指で刺している箇所(写真は加工後)をリューターなどで削り取り、キレイに整えることが必要。以上の3つの加工を、チューニング前にすべてパーツメーカーに依頼してしまうのも安上がりでオススメ。

→ クランクケースにミッションを組み込む

【合わせて読みたいクランクケースの関連ページ】

→ 腰下を構成するパーツ

→ クランクケースの分解

 

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