モンキーやエイプなどの4ミニは、社外の専用ステムを使えば簡単に他車用の純正フロントフォークも流用できるのが特徴。手頃な正立フォークから本格的なレース用フォークまで幅広くチョイスできる。
純正フロントフォークのクランプ(固定部)径
27φ | |
Dio-ZX ※2 | |
Dio-Z4 ※2 | |
30φ | モンキーR |
NSR50/80、NSR Mini、NSF100 | |
31φ | エイプ100/50 |
XR100/50モタード | |
NS-1 | |
39φ/41φ | KSR110/Ⅰ/II(倒立型) |
48φ | RS125R(倒立型) |
※1 12Vダックスは25φ(2016年6月訂正)
※2 一般にインナー部の延長交換が必要。
専用ステムキットを使えばボルトオンで装着OK
モンキーは高性能な社外フォークはもちろん、純正の他車用フォーク装着も人気。純正フォークの流用は、社外の専用ステムキットを使えば、ボルトオンで手軽に装着できる(一部フォークを除く)。モンキーの場合、中古パーツのタマ数が多く、しかも入手しやすいNSR用30φフォークが大人気。
また、モンキー&エイプともに、スポーティーなフォルムの倒立型KSR用フォークの流用も人気。その他、耐久レース出場車両は、専用ステムキットを使ってハイポテンシャルなRS125R用を流用。シチュエーションに応じた多角的なカスタマイズが楽しまれている。ビギナーは流用したいフォークとステムキットが適合するかどうかを、まずしっかりと確認することが大切だ。
NSR50/80用(後期型)のフォーク長は615mm
NSR50/80用フォークは、モンキーの足周りカスタムに大人気のフォーク。人気の理由は、入手のしやすさ、ステムキットの豊富さ、価格、性能、組み合わせ可能なブレーキ周りやホイールなどが豊富な点。写真は6本スポーク型キャストホイールを備えた後期型。フォーク長はボトムケース下からトップ部までが約615mm。後期型よりも40mm長いのが特徴。
NSR50/80用(前期型)のフォーク長は575mm
写真は3本スポーク型キャストホイールを採用した前期型。フォーク長はボトムケース下からトップ部までが約575mm。後期型よりもやや短いのがポイント。ちなみにNSR用ホイールは、モンキーの12インチカスタム用にも人気。一般的に6本スポークの後期型よりも、3本スポークの前期型のほうが転倒時の歪みに強いといわれる。
前期型のトップボルトは先端部分が凹形状になっているのが特徴。モンキーやゴリラに流用する場合、雨水やゴミが溜まるので社外パーツへの交換をおすすめします。
NSR用30φフォークにも適合する社外イニシャルアジャスター。手軽にスプリングの硬さ調整が可能。ドレスアップ度も大幅にアップする。イニシャルアジャスターは各社から発売中。
NSR50/80用30φフォーク用のトップキャップ部分に接続する延長キット。フォークを伸ばせば、大径タイヤも装着可能。シリンダーヘッドの接触も余裕を持って回避できる。各社から様々な長さのタイプがリリース中。
NSF100用はイニシャルアジャスター装備
NSF100はHRCが発売するレース専用の4スト100ccモデル。このマシンの30φフォークは、スプリング固さ調整できるレースマシンならではのイニシャル(プリロード)アジャスターを装備。フォークのトップ部を回すだけで、フロントフォークのセッティング変更が可能となる。新品の場合はNSR50/80用よりも高額だが、走りにこだわるカスタマーはNSF100用をチョイスする場合が多い。
ゴリラにNSR用フォークを移植し、社外イニシャル(プリロード)アジャスターを装備したところ。
レーシーな倒立型のKSR110/1/2用フォーク
2ストのKSR1(50cc)/2(80cc)用及び、4ストのKSR110用の倒立型フォークは入手のしやすさとフォルムの良さがポイント。モンキー、ダックス、エイプなど様々なカスタムに流用されている。サイズはインナー径30φ、ステム部径41φ、トップブリッジ部径39φ。モンキーやエイプへの装着は、社外の専用ステムを使えばボルトオンでOK。
エイプ改に人気のNS-1用31φフォーク
インナー径31φのフォークを備えた絶版2ストモデル、NS-1。ドラムブレーキ仕様のエイプにNS-1用フォークを流用し、NSR50/80用ホイール&ディスクブレーキを流用するカスタムは定番中の定番。DE耐などの耐久レースでは、NS-1用フォーク、17インチホイール、ディスクブレーキをエイプに丸々移植するユーザーも多数。
卓越したポテンシャルを誇るRS125R用倒立型フォーク
ホンダの2スト市販レーサー、RS125R。同車のフォークは卓越したポテンシャルを誇る、本格的なレース仕様の倒立型。フォルムはもちろん、性能もピカイチだ。モンキー、エイプ、ストリートカスタム、耐久レース等々、車種やシチュエーションを選ばず多方面に渡って流用されている。
ノーマルエイプ用31φフォーク
スポーティーな正立フォークを備えたドラムブレーキ仕様のエイプ50/100。ドラムブレーキ用フォークの場合、適応するハブキットやディスクブレーキキットなど周辺パーツが限られるため、モンキーに流用されることはほとんどない。
XR50/100モタード用31φフォーク
12Vダックス用27φフォーク
1995年に復活した12Vエンジン搭載のダックス。同車のフロントフォークは27φの正立型。かつては4ミニカスタムでも高い人気を誇った。モンキーへステムごと装着するには加工が必要。ただし27φフォーク用ステムキットを使用すればボルトオンで装着可能。
ホイール、ブレーキ周りを丸ごと移植する場合に使われることが多い。ただしインナーチューブが短いため、27φステムに取り付けるには、一般にインナーチューブを他車用27φに交換するなど、延長加工する必要がある。
モンキーR用30φフォーク
モンキーのスポーツモデル、モンキーRには正立30φフォークが採用されていた。車両自体のタマ数が少ないため、中古パーツは少ない。モンキーRフォーク用の専用ディスクキットがない、また30φフォークはNSR50用が主流であるため、モンキーに流用されることは極めて少ない。
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