こんにちは。4ミニ.net運営の北です。
2015年5月、グーグルより「モバイル フレンドリー」なる広報がありました。
モバイル フレンドリーとは、
「近頃はスマートホンでサイトを閲覧する人が急増しているので、PCだけでなくスマホにも対応したサイトにしましょう」というものです。
「グーグルさんには申し訳ないが、ウチのサイトはスマホ対応にはしません!」
と、もしもこのお達しを無視した場合、一体どうなるのか?
ページの評価が下がる。つまりスマホでグーグル検索(ヤフー検索を含む)した時の順位が下がります。
PCでの閲覧が多数を占めるサイトならまだしも、閲覧者=見込み客がやってきてナンボのECサイトなどにとっては死活問題です(もはやスマホ対応していないECサイトはないでしょうが)。
モバイルフレンドリー化には工数(作業時間)がかかりますから(外注の場合はお金がかかる)、サイト運営者の立場から見た場合、何だか意地悪をされたような気もします。
しかしグーグルは閲覧者=お客様あっての商売。スマホの小さな画面で閲覧しにくいPC閲覧用サイトを上位に上げてもメリットはありません。
仮にあなたが閲覧者=お客様の立場で、画面の小さなスマホで小さな文字、写真、アイコンを見せられたら?
「なぜこんなサイトを上位に掲示するんだ」
「もっと見やすくて扱いやすい仕様にしてくれ」
と思うかもしれませんよね。
老眼鏡の必要な人なら、おそらく即効ページを離れてしまうでしょう。
モバイルフレンドリーのサイトは、お客様(閲覧者)の使い勝手を考慮し、サービスの向上を目指した「作り手(情報の送り手)側の努力の賜物(たまもの)」なのではないでしょうか。
下記ではURL を解析し、サイトのページの設計がモバイル フレンドリーであるかどうかをテストできます。
目次
閲覧数はスマホが半数以上
4ミニ.netはスマホ対応していませんでしたが、時代の流れに合わせ、このたび大部分をスマホ対応させました。
4ミニ.netの閲覧数は現況、月に20万PV程度ありますが、デバイスの半数以上はスマホ。
2年ほど前は3割程度だったスマホでの閲覧が、すでにPCを抜いているのです。
今や携帯電話の7割がスマホの時代。立ち上がるまでに時間がかかるPCよりも、どこでも瞬時に閲覧できるスマホのPVが増えるのは当然のことでしょう。
もうひとつ注目すべき点は、スマホの中でアイフォンが占める率。
2014年5月→アイフォンが全体の約20%
2015年10月→アイフォンが全体の約28%
やはりアイフォン人気は群を抜いていますね。
スマホ対応していないサイトは、本当に「スマホ検索に弱い」のか?
4ミニ.netに限っていえば、上記は本当です。
同じキーワードで検索した場合、PC検索よりもスマホ検索の順位は低くなる傾向にあります。
例えば「モンキー カスタム」というキーワード。
レスポンシブ化する前→トップページがPC23位、スマホ30位
レスポンシブ化した後→トップページがPC19位、「横型エンジンの歴史」というページがスマホ18位
スマホは18位にアップしたものの、トップページではなく「横型エンジンの歴史」に変わったというのもポイントです。
4ミニ.netの場合、全般的にすべてのキーワードでスマホ検索の順位が下がったわけではなく、11位以下のキーワード。つまり「検索に弱いページ」が低下。
一方、10位以内にいる「検索に強いページ」は、スマホ対応時も非対応時も検索順位に大きな変化はありませんでした。
以上のことから、現時点でいえることは、
①昔から上位にあるページは、スマホ対応していなくても検索順位は変わりにくい
②入れ替わりの激しい下位ページの場合、スマホ非対応ページが上位にランクされることは難しい
ことが予測されます。
スマホ対応の方法
モバイル フレンドリーにはいくつかの方法があります。
・新規にスマホ専用サイトを作る
・スマホ変換ツールを使う
・ワードプレスに移行する
など。
検討した結果、当ブログでも使っているワードプレスに移行することにしました。
ワードプレス(Wordpress)とは
無料で提供されているブログシステム。昨今ではブログだけでなくコーポレートサイトや情報サイトなどにも人気。 ワードプレスの主なポイントは、
①PC、スマホ、タブレットなど端末によって最適なサイズに自動変換してくれるレスポンシブデザイン
②htmlなどに比べてページの追加や更新が簡単
移行の方法
記事を貼り付け、編集する
今回は200ページほどある読み物ページを、既存サイトと同じサーバー内に設置したワードプレスへ移行してみます。
まずはワードプレスの投稿ページに既存ページをコピー&ペーストで貼り付けていきます。
既存サイトと同じサーバ内にワードプレスを設置している場合、投稿ページに写真データはコピー&ペーストすれば、サーバにアップしてある写真のアドレスをワードプレスが認識し、自動的に表示してくれます。写真をアップロードする手間が省かれたので、非常に助かりました。
貼り付けが終われば、投稿ページの管理画面で
・写真の位置(2列・3列に並べたい場合はプラグインを使って配置)、文字の大きさ、文字の色などを編集する。
・アイキャッチ画像のある場合はアップロードする(テーマによってキャッチ画像のないものもあり)。
・タイトル、カテゴリー、タグなどを設定する。
アドレスを設定する
作業前は、既存のhtmlと同一アドレスにすることを計画してしました。既存のアドレスは、ページごとに下記の赤字の数字を変更しています。
<既存のアドレス>
https://4-mini.net/column1_0-0.php
まずはパーマリンク設定を「カスタム構造」にして、下記のように /%postname%.php を設定します。
しかしここで問題発生。
「下書き保存」し、「プレビュー」で完成したページを確認してみたところ…。
移行したページではなく、トップページに飛んでしまいます。
念のためブラウザを立ち上げてアドレスにアクセスしてみますが、やはりトップページに飛んでしまいます。
新アドレスに変更してみる
そこで今回は新たなアドレスに変更してみます。
サイトのページデータを収集するクローラー(検索ロボット)にページの内容を即座に把握してもらうため、アドレスには数字や?などの文字を使うよりもページの内容に見合うワードにしたほうがSEO的に有利だといわれます。
まずはパーマリンク設定のカスタム構造を、/%postname%に設定。
上記のOKボタンを押したら、「プレビュー」で移行ページにリンクするかどうかや仕上がり、誤字脱字等をチェックします(めでたく移行ページに飛びました)。
そして最後に公開。「一時保留にして一気に公開をおすすめ」という意見もありますが、今回は200ページというボリュームを考慮し、順次公開していきます。
アドレスを変更した時の必須作業
ページのアドレスを変更したら、クローラー(検索ロボット)に「いつもおなじみのこのページのアドレスが変わりましたよ」とお知らせする必要があります。親しい人に出す「引っ越しのお知らせ」のハガキと同じです。
クローラーへのお知らせ方法はいくつかありますが、今回は既存のphpファイルに「301」というリダイレクトコードを記述します。
301リダイレクトコードとは、サイト移設、ドメイン変更、ページのURLを変更する 場合に使用するコード。変更前のURLから変更後のURLへ、クローラーとユーザーを誘導(転送) してくれます。
アドレスを恒久的に変更する場合は今回使用した301リダイレクトコードを、アドレスを一時的に変更する場合は302リダイレクトコードという記述を使います。
301リダイレクトコード
<?php header(“HTTP/1.1 301 Moved Permanently”); header(“Location:https://4-mini.net/custom/4mini-monkey“); exit(); ?> 赤字は新アドレス |
既存のphpファイルに301リダイレクトコードを記述して保存。
最後にPCおよびスマホで既存アドレスにアクセスし、移行した画面が表示されれば作業は完了です。
今回の移行作業は、上記の繰り返しとなります。
今回の作業は、ワードプレスのプラグイン「リディレクション」ではダメ
アドレスを転送するのに便利なワードプレスのプラグイン「リディレクション」は、
ワードプレスで作ったページ→移行先
での転送となるため、今回のような
ワードプレス以外で作ったページ→移行先
には使えません。
まとめ
年末年始のお休みを利用しての約200ページの移行作業となりましたが、予想していたよりもスムーズに行えました。
作業時間短縮のため、移行を完了したページはまとめて公開することなく順次公開していきました。ただしそれによって検索順位が落ちることはなく、PVも安定していました。
スマホ対応で、今後どのくらいPVが推移するのか? 興味のあるところですね。