ストリートでは落ち着いた雰囲気のスポーツマフラーが人気。チャンバー効果による性能アップを実現しつつ、街乗り走行も視野に入れた設計がポイントだ。
大容量サイレンサーで音量を抑制
チャンバーとは異なる、まるで4スト用マフラーのような形状の2スト用スポーツマフラー。消音部分であるサイレンサーを大容量化したこのタイプは、一般的にチャンバーよりもサウンドが静か。
また、数年という長期使用などの際に生じる享年変化にも強く、耐久性も良好だ。加えてサイレンサーの構造上、マフラー全体がコンパクトに仕上がるのも大きな特徴となっている。
レースでもお墨付きの走行性能
スポーツマフラーはチャンバーよりも性能が劣ると思われがちだが、決してそうではない。一部のパーツメーカーでは、自社のワークスマシン(2スト50cc)にスポーツマフラーを装着してミニバイクレースに出場し、チャンバー装着車を凌ぐ好成績を残してきた。なお、チャンバーと比較したスポーツマフラーの一般的な長所と弱点は次の通り。
スポーツマフラーの長所 | スポーツマフラーの短所 |
①音量が静か
②耐久性が高い ③転倒時に破損しにくい ④ノーマルマフラーに近いコンパクトな形状 |
①構造が複雑なため重量もヘビー
②チャンバーに比べてコスト高 |
チャンバーの長所 |
チャンバーの短所 |
①パワーが出しやすい
②軽量 ③スポーティーな外観に仕上がる ④コスト安でパワーアップ |
①音質がカン高く、音量も高くなりやすい
②タイプによっては転倒時に絞りの部分が破損しやすい |
スポーツマフラーの素材
エキパイの素材にはスチール、もしくはサビに強いステンレスが使用される。スチールの場合はサビを防ぐため、表面にはクリアー塗装、メッキ処理、ブラックの耐熱塗装などを実施するのが一般的。サイレンサーの素材には、アルミやステンレスを使うのが一般的だ。
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