12ボルト電装のホンダ(HONDA) MONKEY [12Vモンキー]

1992年、モンキーは電装系を6Vから大容量の12Vに、また点火方式を接点(ポイント)マグネット式からCDIマグネット式に変更。利便性の追求と技術力のアップによって、モンキーらしい外観のまま大きな進化を遂げた。

12V限定モデル → 12Vモンキー 限定・特別仕様

前モデル → カスタムに大人気の6Vモンキー/限定モデル

次モデル → FI(フューエルインジェクション)仕様モンキー

1992年(平成4年)4月  Z50J-N(型式:Z50J-200~)

これが初代12Vモンキー

フレーム、外装パーツ(タンクやサイドカバーのカラーリングやロゴは異なる)、マフラー形状、足周りなどは6Vの前モデルとほぼ共通。ただしエンジンや電装系を大きくチェンジ。

電装系は当時の小排気量車の定番だった6Vから、安定した電力を供給する大容量の12Vに変更。また接点の清掃など、定期的にメンテナンスが必要な接点(ポイント)マグネット式点火から、点火特性に優れたメンテナンスフリーのCDIマグネット式点火へと変更。各部の動作の安定と整備性の向上を大幅にアップさせた。

→ CDI点火方式のしくみ

→ 6V車のポイント調整

その他、フリクション低減のため、カムシャフトの軸受け部にボールベアリングを採用、フライホイール周りやクランクシャフトの変更等々、エンジン細部も一新されている。

→ 6Vモンキーと12Vモンキーの大きな違い

→ 6Vモンキーと12Vモンキーを簡単に見分ける方法

→ モンキーの「クランク」「ピストン」「コンドッド」の違い

取り外した12VモンキーのCDI。このパーツはシート下に固定されている。

→ CDI点火方式のしくみ

12Vモンキーのシリンダーヘッド。カムシャフトの軸受け部には滑らかな動きを実現するボールベアリングが採用されている。

→ 6Vモンキーと12Vモンキーの大きな違い

●スペック

全長:1340mm/全幅:600mm/全高:845mm/乾燥重量:58kg/燃料タンク容量:5ℓ/エンジン形式:空冷4サイクルOHC単気筒49cc/最大出力: 3.1ps/7500rpm/最大トルク: 0.32kgm/6000rpm/変速機:4速リターン/クラッチ形式:マニュアル式/タイヤサイズ:前後3.50-8/発売価格(当時):16万9000円

1995年(平成7年)2月 Z50J-S(型式:A-Z50J-220~)

タンクのエンブレムを立体型に変更

タンクのマーキングを立体エンブレムにチェンジ。従来カラーの紺/白ツートンに加え、ポップな印象の赤/白ツートンもラインナップ。エンジンや足回りに変更はない。

●スペック

全長:1340mm/全幅:600mm/全高:845mm/乾燥重量:58kg/燃料タンク容量:5ℓ/エンジン形式:空冷4サイクルOHC単気筒49cc/最大出力: 3.1ps/7500rpm/最大トルク: 0.32kgm/6000rpm/変速機:4速リターン/クラッチ形式:マニュアル式/タイヤサイズ:前後3.50-8/発売価格(当時):18万9000円 

1999年(平成11年)9月 Z50J-Y(型式:BA-AB27-100~)

環境性能を向上、フレームナンバーは「AB27~」に

新しい排ガス規制に対応させるため、ブローバイガス還元装置を設置。キャブレターもPA型からPB型に変更された。これらに合わせ、エアクリーナーやマニホールドなどの吸気系、ピストとピストン周りも変更。ただしその他は前モデルと同じ。

このモデルよりフレーム・エンジンのナンバーは伝統の「Z50~」ではなく、「AB27~」で始まるようになった。また型式も「A-Z50J」から「BA-AB27」に変更。この規制対応以降のモデルは、モンキーフリークから一般に「AB27」と呼ばれている。

エンジンナンバーはクランクケースに刻印。「AB27」「Z50J」の後にはエンジンを示す“E”が示されている。

→ “ナンバー” からモンキーの種類を知る

フレームナンバーはフレームのネック部分に刻印。

→ “ナンバー” からモンキーの種類を知る

●スペック

全長:1340mm/全幅:600mm/全高:845mm/乾燥重量:58kg/燃料タンク容量:5ℓ/エンジン形式:空冷4サイクルOHC単気筒49cc/最大出力: 3.1ps/7500rpm/最大トルク: 0.32kgm/6000rpm/変速機:4速リターン/クラッチ形式:マニュアル式/タイヤサイズ:前後3.50-8/発売価格(当時):19万1000円 

2001年(平成13年)1月 Z50J-1(型式:BA-AB27-110~)

カラフルな2種類のカラーを設定

1978年に登場したスタンダードモデルをイメージしたキャンディーブルーに彩られたモデル。愛らしいキャンディーレッドもラインアップ。エンジンや足回りに変更はなし。

●スペック

全長:1340mm/全幅:600mm/全高:845mm/乾燥重量:58kg/燃料タンク容量:5ℓ/エンジン形式:空冷4サイクルOHC単気筒49cc/最大出力: 3.1ps/7500rpm/最大トルク: 0.32kgm/6000rpm/変速機:4速リターン/クラッチ形式:マニュアル式/タイヤサイズ:前後3.50-8/発売価格(当時):19万4000円 

2002年(平成14年)11月 Z50J-3(型式:BA-AB27-130~)

盗難抑止用装置用の配線を標準装備

別売りの盗難抑止用アラームキット装着用の配線が標準装備。ガソリンタンクのデザインは、ウイングマークをあしらったシンプルなものに変更。カラーはシルバーとイエローの2色。その他に大きな変更はない。

●スペック

全長:1340mm/全幅:600mm/全高:845mm/乾燥重量:58kg/燃料タンク容量:5ℓ/エンジン形式:空冷4サイクルOHC単気筒49cc/最大出力: 3.1ps/7500rpm/最大トルク: 0.32kgm/6000rpm/変速機:4速リターン/クラッチ形式:マニュアル式/タイヤサイズ:前後3.50-8/発売価格(当時):19万4000円 

2003年(平成15年)12月 Z50J-4 Z50J-3(型式:BA-AB27-140~)

U字ロックホルダーを備えたリアキャリア採用

CBXカラーのスペシャルと同時に発売。盗難抑止用のU字ロック(U字ロックは別売り)が固定できるリヤキャリアが新たに採用された。カラーは精悍なイメージの黒/銀ツートン、モンキー定番の赤/白ツートンの2色。その他に変更はない。

●スペック

全長:1340mm/全幅:600mm/全高:845mm/乾燥重量:58kg/燃料タンク容量:5ℓ/エンジン形式:空冷4サイクルOHC単気筒49cc/最大出力: 3.1ps/7500rpm/最大トルク: 0.32kgm/6000rpm/変速機:4速リターン/クラッチ形式:マニュアル式/タイヤサイズ:前後3.50-8/発売価格(当時):19万4000円 

2005年(平成17年)9月
Z50J-6(型式:BA-AB27-160~)
Z50J-7(型式:BA-AB27-170~)

キャブレター採用の最終モデル

FIの前モデルとなるキャブレター搭載車の最終型。ボディーカラーは白をベースに、フレームを赤と黄色に設定。シートにシルバーのピストライプを取り入れているのも特徴。その他の変更点はない。

●スペック

全長:1340mm/全幅:600mm/全高:845mm/乾燥重量:58kg/燃料タンク容量:5ℓ/エンジン形式:空冷4サイクルOHC単気筒49cc/最大出力: 3.1ps/7500rpm/最大トルク: 0.32kgm/6000rpm/変速機:4速リターン/クラッチ形式:マニュアル式/タイヤサイズ:前後3.50-8/発売価格(当時):20万4750円 

12V限定モデル → 12Vモンキー 限定・特別仕様

前モデル →カスタムに大人気の6Vモンキー/限定モデル

次モデル →FI(フューエルインジェクション)仕様モンキー

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→ モンキーの大まかな種類

→ 6Vモンキーと12Vモンキーの大きな違い

→ 6Vモンキーと12Vモンキーを簡単に見分ける方法

→ “ナンバー” からモンキーの種類を知る

→ モンキーのクランク、ピストン、コンロッドの違い

→ 6Vモンキーのポイント調整

 

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