モンキーやエイプにワイドホイールやワイドタイヤをセットする時には、ノーマルよりも幅を広げたワイドスイングアームの装着が必要となる場合が多い。チェーンラインやマシンセンターの関係性、ワイドホイールを装着するための関連パーツなどを見てみよう。
メインパイプの幅を広げたワイドスイングアーム
ワイドホイールとは、ノーマルホイールよりも幅を広げたもの。
スイングアームの種類によっては、ワイドホイールが収まりきらない場合がある。そこで登場するのが、メインパイプとメインパイプの幅を広げたワイドスイングアーム。
極太タイヤとの組み合わせにより、豪快なリヤフォルムに導くことができる。ワイドホイールはモデルごとに推奨スイングアームや推奨ハブなどが提示。取り付ける際は、どのパーツを組み合わせればよいかをよく確認しておこう。
なお、写真のホイールはワンオフのもの。マシンセンターやチェーンラインを出すスペーサーやカラー類は、すべて自作。
すべて社外のモンキー用。左から10インチ4J、10インチ3.5J、12インチ2.75J。一番右はノーマルと同じ8インチ2.5Jサイズ。同じモンキー用でも太さやホイール径はこんなに違う。
→ ワイドタイプもあり!ホイールの種類
バギー用5.5J-8インチホイール。4ミニに装着するためにはハブが取り付けできるよう、ディスク面を加工する必要がある。
写真上は6Jと8Jのバギー用超ワイド8インチホイール。ハイエンドユーザーはホイール、ハブ、スイングアームに加工を施して装着。
マシンセンターとチェーンラインがポイント
マシンセンターとは、タイヤと車体の中心ライン。チェーンラインとは、フロントのスプロケット(ドライブスプロケット)とリヤスプロケット(ドリブンスプロケット)を結ぶラインのこと。
どちらも一直線に、しかも並行でなければならない。これらが正常でない場合、走行に問題が出たり、トラブルの原因となるので要注意。
ワイドホイール&ワイドスイングアームを装着する時は、ワイドハブや専用スペーサーなどで前後のスプロケットのオフセット量を増やしてやる必要がある(赤の部分)。
ワイドホイールにワイドタイヤを組み合わせたカスタム。チェーンラインを出すのはもちろん、チェーンとタイヤに適度なクリアランスを確保しておくことが大切。
ワイドホイール装着時には、メーカー指定の専用ホイールスペーサーや専用カラーを組み合わせるのが一般的。組み合わせを間違えるとチェーンラインが出ない、ホイールセンターが出ない等のトラブルを招くので要注意。
ハブやスプロケットのオフセット量を増やすには?
モンキーのリヤ周りをノーマルのドラムブレーキのまま太足仕様にするには、社外のオフセット型フロントスプロケットとリヤスプロケットスペーサーを使用。また、太足+ディスクブレーキに変更する場合は、オフセット型フロントスプロケットにワイドハブを組み合わせるのが一般的。
初心者が覚えておく必要のある事項。それは組み合わせによっては、マシンセンターやチェーンラインが出ないこともあるということ。それを避けるためにも、ワイドホイール、ワイドスイングアーム、オフセット型フロントスプロケット、リヤスプロケットスペーサー、ワイドハブは、すべて同じメーカーで統一したほうがベター。
ちなみにバギー用ホイールを加工・流用したり、ワイドホイールを2個1にしてワンオフホイールを製作・装着する上級者は、ホイール本体に加工を施すのはもちろん、ホイールスペーサーやカラー類を自作もしくは特注している。
スタンダードのハブに比べ、ワイドのハブは左右の幅を延長、つまりオフセット量を増やしているのが分かる。どちらもGクラフト製のモンキー用。
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Gクラフト製のモンキー用。リヤスプロケットの位置を4mmオフセット。ノーマルハブのまま同社製ワイドホイールが履ける。
モンキーのフロントスプロケットの位置を4mmオフセットできる純正カウンターシャフト専用のスプロケット。Gクラフト製。
超ワイドスペーサー
ワイドホイール&ワイドタイヤを装着するための超ワイドホイールスペーサー。写真はアルミ削り出しのワンオフ。
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