モンキーやエイプの吸気系チューンの基本。それはキャブレターに接続されたノーマルのエアクリーナーボックスから、パワーフィルターやエアファンネルに交換する方法。それぞれの長所や短所をしっかりと把握して、チューンナップを楽しもう。
エアクリーナーボックス
市販車のほとんどに採用されたタイプ。基本的にノーマルのエアクリーナーボックスは、「どんな天候でも、どんな気候でも、キャブのセッティングを変更することなく乗れること」を前提に設計。気温の変化など外気の影響を受けにくく、安定した混合気づくりを実現するのが大きな特徴。
「プシュッ!」という吸気音を抑えてくれるのもポイントだ。ただし長いダクトやエアクリーナーによる抵抗を受けるため、エアファンネルやパワーフィルターよりも吸気効率は低下。パワーやスロットルレスポンスはどうしても劣ってしまう。
フィルターでゴミをシャットアウト
純正のエアクリーナーボックスの中には、シート状のフィルターがセット。空気中に浮遊するゴミはもちろん、目に見えない細かなチリやホコリからもエンジンをがっちりとガード。エンジン内に入り込んだゴミで、シリンダーなどが傷付くのを防止してくれる。また、気候や温度、天候の影響を受けにくく、雨にも強い。ハイエンドユーザーの中にはノーマルのエアクリーナーボックスを自ら改良し、吸気効率のアップ&実用性の確保する者もいる。
エアクリーナーボックス、 ココが◎ |
エアクリーナーボックス、 ココが△ |
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・天候や気候に左右されず、雨の日も安心 ・キャブレターセッティングの必要がない ・静かな吸気音 |
・万人向けのマイルドなレスポンス ・サイドカバー類を外した時は何となく不格好 |
パワーフィルター
公道でも使えるスポーツ志向
エアクリーナーボックスとエアファンネルの中間的な吸気効率が狙えるパワーフィルター。「スッキリしたキャブ周りに仕上げたい」「公道で使用するため、直キャブでは不安」という人にもオススメだ。
純正のエアクリーナーボックス装着時よりも、空気の吸入効率が向上。一般的にキャブのセッティング変更でパワーアップが可能となる。エアファンネル同様、各社から優れたパフォーマンスを誇るモデルが多数ラインナップ中。
各社がリリースするパワーフィルターの多くは、特殊ペーパーフィルターを使用。チリやホコリをシャットアウトしつつ、吸入効率をとことん追求したスポーツ仕様だ。フィルターが露出した性能重視のタイプ、雨天時も安心して走行できる脱着式のカバーを付属した全天候型などがある。
パワーフィルター、 ココが◎ |
パワーフィルター、 ココが△ |
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・エアファンネルには及ばないものの、ノーマルのエアクリーナーボックスよりも効率よく空気が導入できる ・ストリート仕様のスカチューンに最適 ・「プシュ!」という歯切れのいい吸気サウンド |
・カバーのないタイプはエアクリーナーボックスに比べ、天候や気候に左右されやすい ・フィルターに大量の雨水が染み込んでしまった場合は走行不能 |
エアファンネル
卓越したレスポンス誇るレース用アイテム
吸気をスムーズにするためのレース向けパーツ。エアクリーナーやパワーフィルターを省いたこのタイプは、キャブレターに直接空気を吸い込ませるため、「直キャブ」とも呼ばれる。ダイレクトに、しかも大量の空気を吸入することができる→混合気が薄くなる→ガソリンの量を増やす必要がある→燃焼力が増し、パワーが上昇するという図式。
ただし、空気中のゴミやホコリを直接吸ってしまう、雨天時には雨を吸ってしまう可能性がある、天候や気候によってキャブセッティングの変更が必要等の特徴があるため、基本的に公道走行には向いていない。
エアファンネルには大量の空気吸入が可能な上、空気や混合気の流れ(吸入流速と呼ばれる)をスムーズにするというメリットもある。
形状はファンネルの口がラッパ状のもの、端が丸められたカール状のものなど様々。ファンネルの形状や長さによってエンジンの特性が微妙に変わってくるのもポイント。
ゴミの吸入を防ぐ、金属ネット付のエアファンネル。カスタム度も飛躍的に高まる汎用の吸気系パーツだ。
エアファンネル、 ココが◎ |
エアファンネル、 ココが△ |
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・大量に、しかも効率よく空気を導入できるのがエアファンネル。多くの混合気を燃焼させることが可能なため、エンジンパワーは確実に上昇。 ・鋭いレスポンスを実現 ・カッコいい形状。カスタム度も高い ・「プシュ!」というレーシーな吸気サウンド |
・雨の日と晴の日、湿度の異なる夏と冬、空気の濃度が異なる高地と低地などではキャブレターのセッティングを変更する必要がある |
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