老舗パーツメーカー「スーパーモンキー」が1984年にプロデュースした限定のカスタムモンキー、NMR。NMRとは「ニュー・モンキー・レーシング」の略。老舗パーツメーカーのスーパーモンキーが1984年にプロデュースした、限定発売のカスタムモンキーを指す。今ではすっかりお宝となったこのマシンをクローズアップしてみよう。 ■取材協力:ファルコン
市販モンキーカスタムの最高傑作
NMRはモンキーのノーマルフレーム&エンジンをベースに、スタビライザー付26φ正立Fフォーク、Fディスクブレーキ、前後10インチアルミホイール、プロリンク式アルミ製ロングスイングアーム、セパレートハンドル、サブフレーム、専用タンク、保安部品付のカウル類、バックステップ、ダウンマフラー、オイルクーラーなど、スポーティーなアイテムが随所に組み込まれている。
NMRのポイントは、当時のGPレーサーを忠実に再現した、マジカルレーシング製作によるFRP製カウル。リヤブレーキはドラム式だが、オプションでディスク式も用意されていた。
サブフレームがメインフレームのように一体化
写真はフレディー・スペンサーのライディングで注目を集めた、NS500レプリカのカウルを取り外したところ。サブフレームがまるでメインフレームのように一体化している点に注目したい。
当時の発売価格はコンプリートで49万8000円。NMRは1981年発売の大人気ミドルモデル、CBX400F(ツートンカラー・48万5000円)よりも1万4000円高だった。
モンキーのノーマルフレームにサブフレームを追加装備。専用タンクやカウル類も違和感なくジャストフィット。
またモノショック型のリアサスペンションは、本格的なプロリンク式。サブフレームにピボット部を設けるなど、後付けパーツとは思えないほど緻密な設計がなされている。
マフラーはスーパーモンキー製のダウン型スポーツタイプ。
各メーカーのワークスが勢ぞろい!
NMRはスパルタンな足回りとレーシーな外装パーツを装備しているのがポイント。登場したのは、レーサーレプリカブーム初頭の1984年。
NMRが今もなお伝説となっている最大の理由は、各メーカーのGPワークスの外観を忠実に再現すべく、フルカウル、タンク、フェンダー、シートカウルを各車別に製作している点にもある。
カラーリングはもちろん、カウルやタンクの形状もGPレーサーごとに変更するという徹底したこだわりには脱帽だ。
なお写真にはないが、カワサキワークスのKRタイプもラインナップされていた。
ホンダNSRレプリカ(ロスマンズカラー)
ホンダNSレプリカ(ロスマンズカラー)
ホンダNS500レプリカ(フレディー・スペンサー仕様)
ヤマハYZRレプリカ(マルボロカラー)
スズキRG-Γレプリカ(HBカラー)