ホンダ モトラ|トラックをイメージ。極太5.40タイヤ装備した武骨な外観

ハイ/ローの低速のサブミッションを装備。23°の登坂力を発揮したモトラ

トラックのようなイカツイ外観、前後に装備された5.40-10インチの極太タイヤ、大型のキャリア類など、「無骨」「野生的」「ゴツい」という言葉がピッタリ当てはまる異色の4ミニ、モトラ。4ミニブームが再来し、再び注目が集まった個性的なモデルだ。

レーサーレプリカブームが到来する直前の1982年(昭和57年)6月、バックボーンフレーム&大柄な車体に4.5psの横型エンジンを搭載したアウトドアモデル、モトラが登場。キャッチコピーは「トラックの積載能力」、車名の由来は「モーターサイクル+トラック=モトラ」。 自動遠心式ミッションは、シャリィにも採用の新ロータリー式3速。ポイントは通常の1速~3速ギアに、別途ハイ/ローの低速のサブミッションを備えていること。

モトラにはユニークな機能が随所に投入

約23°の登坂(一般的にスキー場での上級者コースは20°前後)を可能(ロー側)にしたサブミッションへの切り替えは、ワンタッチ式のレバー操作でOK(写真の赤い矢印)。 余裕の積載量を誇るパイプフレームの前後キャリア、荷物の重さや路面の状態に合せてクッションの強さを微調整でき、調整位置が一目で分かるレベライザー付リヤサスペンションを採用。

また左ハンドル手元の解除レバーを引きながらでないとスタンドの操作が出来ない、ボディ前方に設けた安心設計のロック機構付きスタンド、5.40サイズの10インチワイドブロックパターンタイヤなど、これまでにないユニークなアイテムが随所に投入されている。写真は重機のようなモトライエローと呼ばれるカラー。

★モトラの変速比

1速:3.272 2速:1.823 3速:1.190 サブミッション(高):1.000 サブミッション(低):1.459

モトラのSPEC 

全長:1655mm/全幅:740mm/全高:975mm/乾燥重量:76kg/燃料タンク容量:2.8?/エンジン形式:空冷4サイクルOHC単気筒49cc/ボア×ストローク:39mm×41.4mm/圧縮比:9.8/最大出力:4.5ps/7000rpm/最大トルク:0.46kgm/5500rpm/点火方式:CDI/バッテリー:6V/変速機:3速新ロータリー(サブミッション付)/クラッチ:自動遠心式/タイヤサイズ:前後5.40-10/当時の発売価格:16万5000円

 

ロングセラーのモンキーとは違い、短命に終わったモトラ。4ミニブームに伴い、絶版後に人気が上昇。現在でも程度の良いモデルは、比較的高額で取り引きされている。カラフルなモトライエローの他、アーミートラックをイメージさせるワイルドなモスグリーンもラインナップされていた。

2004年にはモトラをイメージさせる250ccスクーター「PS250」がリリース。同車のコンセプトはモトラと同様、「大量の荷物が積載できること」。

発売当時のリリースをチェック!

積載機能重視、野性味あふれる50ccレジャーバイク「ホンダ モトラ」発売

 本田技研工業(株)は、徹底した実用性(積載機能)を重視した野性的な感覚をもつ50ccレジャーバイク「ホンダ モトラ」を6月10日より発売する。

 このホンダ モトラは、多彩な道具を積める大型キャリアを装備するなど、アウトドアライフを充分楽しむ目的で数々の装備を盛り込んだ設計となっている。

 エンジンは、粘り強さ、耐久性で定評の4サイクルエコノパワーエンジン(空冷49cc単気 筒4.5馬力エンジン)を搭載。しかも通常の3速に低速3速をプラスしたサブミッションを装備。荷物を載せて坂道を登るときなどの場合にもサブミッションを使えば、パワフルな登坂性性 (登坂力約23度)を発揮することができる。

 ボディの前後には、たっぷり積める丈夫なパイプフレームの大型キャリアを装備。とくに、フレームに固定したフロントキャリアは荷物を積んでも安定した操縦性が得られるように配慮している。

 また、荷物の重さや路面の状態に合せてクッションの強さが微調整でき、しかも調整位置がひと目でわかるレベライザー付リアサスペンションとワイドでブロックパターンのタイヤとによっ て、重い荷物を載せても安定した走行が楽しめるものとなっている。(※)

※50ccバイクの最大積載量は30kgまでとなっている。

 さらに、ボディ前方寄りに設けた新設計のメインスタンドは、ロック機構付で、左ハンドル手元の解除レバーを引きながらでないとスタンドの操作が出来ない安心設計となっている。

 スタイリングは、前後にせり出したキャリア、がっちりしたフレームとサイドパネルが野性味あふれるアウトドアバイクのイメージを一段と強調している。これによりホンダの50ccレジャーバイクは7機種10タイプとより充実したシリーズとなった。

販売計画は、

年間45,000台を予定している。

標準現金価格は、

165,000円

(北海道・沖縄価格は3,000円高、一部離島は除く)である。

主な特長

4サイクルエンジンの特徴である経済性、耐久性などに優れた空冷49cc単気筒4.5馬力エンジンを搭載。
・通常の3速に低速3速をプラスしたサブミッション付。高低レンジの切換えはワンタッチレバー操作。
・たっぷり積める丈夫なパイプフレームの大型キャリアを前後に装備。
・積荷の重さや路面の状態に合せてリアクッションの強さを微調整でき、調整位置が一目でわかるレベライザー付リアサスペンション。
・ボディ前方よりに設けた新設計のロック機構付スタンド。
・ワイドでブロックパターンのタイヤ。

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