腰上の主要パーツたち
エンジンの腰上部分はシリンダーヘッド、シリンダー、ピストン、キャブレターなどのパーツで構成される。それぞれを詳しく見てみよう。

シリンダーヘッド

略してヘッドとも呼ばれる。エンジンの頭部に接続。混合気を吸い込むための吸気バルブ、排気ガスを排出するための排気バルブ、吸排気バルブを動かすためのロッカーアームやカムシャフトなどを装備。写真はノーマル12Vモンキー用。

シリンダーヘッドの頭部。吸排気バルブを動かすロッカーアームが収まっている。

点火用のスパークプラグ装着側。

カムシャフト挿入側。

キャブレター装着側。

マフラー装着側。

シリンダーとの合わせ面。
シリンダーとの合わせ面には半球状の燃焼室を設置。ここはピストンによって圧縮された混合気が爆発する場所。なお燃焼室には吸気バルブと排気バルブがレイアウトされている。




シリンダー
シリンダーヘッドの下に設置されるシリンダー。中央の筒の中でピストンが上下運動を繰り返す。写真はスチール製のノーマル12Vモンキー用。



シリンダーの取り付け作業中。指で持っているのはクランクシャフトとカムシャフトをつなぐカムチェーン。
ピストン
クランクシャフトに接続されるピストン。シリンダーの中で上下運動する。写真はノーマル12Vモンキー用。


キャブレター

キャブレターはガソリンと空気を混ぜ合わせ、混合気を作り出すもの。写真は4ストローク用レーシングキャブレター、ケイヒンFCR28φ。一般に混合気はガソリン1に対し、空気14.7の割合がもっとも理想だとされる(これを理想空燃比と呼ぶ)。なお、高回転を多用するレースでの空燃比は、一般に1:12~1:13あたりがもっとも良く回る比率だとされる。
コンプレッサーを使いこなそう!
コンプレッサーはチューブレスタイヤの空気注入の他、ウエスなどでは拭いきれない小さなゴミやカスを取り除いてくれるアイテム。エンジンを分解し、再度同じパーツを組み込む前には、必ずエアーで各部を一度吹き、キレイなウエスで丁寧に脱脂すること。これは常識。



写真はロング型のノズル装着例。手の届かない入り組んだ箇所でも使用できるので非常に便利。
【エンジン関連ページ 初級編】
→ 4ストエンジン、腰上の主要パーツたち
→ 4ストエンジン、腰下を構成するパーツ
→ 4ストエンジンの吸気・圧縮・爆発・排気
→ 2ストエンジンと4ストエンジンの違い
【エンジン関連ページ 中級編】
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【エンジン関連ページ 上級編】
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→ 腰上の分解・組み付け
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