モンキー・ゴリラのスプロケット(ファイナル)変更の方法

フロントスプロケットやリアスプロケットの丁数(歯車の数)を変更し、発進加速or最高速度のアップを狙うカスタム術を「ファイナルの変更」と呼びます。歯車をたった1丁変えるだけでも、走行フィールは明確にチェンジ。一般公道、ロードコース、カートコース、オフロードコース等々、ステージに合わせてセッティングしましょう。

スプロケット(ファイナル)変更の基本

FとRの丁数を近付ける=最高速重視(最高速仕様など)

FとRの丁数を遠ざける=加速重視(ドラッグ仕様など)

1本のドライブチェーンでつながった、エンジン側のフロントスプロケット(ドライブスプロケット)とリアホイール側のリヤスプロケット(ドリブンスプロケット)。

それぞれの丁数(Tで表示)を変えてやることで、スタート時のダッシュ力や各ギヤの最高速度などを調整・変更することができます。

イメージとしては、自転車の変速機。自転車の変速は丁数の違う前後の歯車にチェーンをかけ替えることで、こぎ始めやスピードがノってきた時の「ペダルにかかる負荷」をチェンジできるでしょ。

バイクのスプロケット丁数変更も、基本的にあれと同じ原理。バイクの場合、スプロケットの丁数を変えて乗り味を調整することを『ファイナルの変更』または『2次減速比の変更』と呼びます。

バイクのスプロケットの変更 – 1次減速比と2次減速比

フロントスプロケット(ドライブスプロケット)

モンキーのスプロケット
モンキーのスプロケット

エンジン側に接続されるモンキー・ゴリラ用フロントスプロケット。写真右から15T、14T、13T、12T。1枚1500円前後にて各パーツメーカーから各丁ラインナップされています。

リアスプロケット(ドリブンスプロケット)

モンキーのスプロケット
モンキーのスプロケット

リアホイール側に接続されるモンキー・ゴリラ用リアスプロケット。写真は31Tと29T。写真はどちらもドレスアップ度満点のカラフルなジェラルミン製ですが、シンプルなスチール製もあり。スチール製は1枚1500円前後、ジェラルミン製は1枚4000円前後。29Tの直径は約125mm、31Tの直径は約132mm(実測値)。

ファイナル比(2次減速比)とは?

Rスプロケットの丁数÷Fスプロケットの丁数

モンキーのスプロケット

一般的にノーマルのファイナル比に対し、数値が高ければ「ショート」、逆に低ければ「ロング」に設定されているといえます。

例えばFスプロケットの丁数を13Tから12Tに減らした場合。同じ速度で走行するためには、13Tよりも高いエンジン回転数が必要=加速力がアップ。これを「ショートに振る」といいます。
例えばFスプロケットの丁数を13Tから14Tに増やした場合。13Tよりもスタートダッシュが鈍る一方、13Tよりも低い回転数にて同じ速度での走行が可能。これを「ロング側に振る」といいます。
モンキーのスプロケット
モンキーのスプロケット

Fスプロケット1丁の変更は、Rスプロケットの約3丁分の変更に相当します。従って大まかな調整をF側で、細かな調整をR側で行うのが一般的です。

スプロケットの交換方法

フロントスプロケットの交換

ジェネレーターカバーを取り外し、ボックスレンチやメガネレンチで2本のボルトを緩めます。緩めたら、スプロケットを手前に引き抜きます。ドライブスプロケットの回転を防ぐため、シフトペダルを取り外す前にミッションを1速に入れておくこと。

モンキーのエンジンを積む・降ろす方法

リアスプロケットの交換

リアホイールを固定しているアクスルボルトを緩め、リアホイールを取り外します。続いてリアスプロケットを固定しているナットを緩め、スプロケットを交換します。

バイクのタイヤ交換(チューブレスホイール/合わせ型ホイール)

リアスプロケットの注意点

一般的にモンキー用のリアスプロケットには「凹みのある面」と「平面」があります。ノーマルの場合、12Vモンキーは「凹みのある面」を外側に、6Vモンキーは「平面」を外側に向けて装着します。

モンキーのスプロケット

実践:ファイナルのセッティング

88ccのゴリラを使い、実際にファイナルのセッティングをしてみましょう!

モンキーのスプロケット

STEP 1

Fスプロケット:13T Rスプロケット:29T ファイナル比=29T÷13T=2.230

★このファイナル比の特徴

88ccにボアアップしたゴリラ改は、ノーマルよりもパワーアップされているため、ファイナル比をややロングに設定済み。ただし現況、各ギヤ(社外ミッション装備のゴリラ改は5速)ともやや吹け気味(回転が上がり気味)の印象。

STEP 2

Fスプロケット:14T Rスプロケット:31T ファイナル比=31T÷15T=2.214

★このファイナル比の特徴

F13T・R29Tとファイナル比はほぼ同じ。走行フィールもほとんど変わりません。低回転にて扱いやすい、ストップ&ゴーを繰り返す渋滞路等に向いたセッティングという印象です。今度はFを15Tに増やし、ロングに振ってやることにしました。

STEP 3

Fスプロケット:15T Rスプロケット:31T ファイナル比=31T÷15T=2.066

★このファイナルの特徴

ファイナルをロングに振ったため、スタート時は「STEP 1」や「STEP 2」よりもやや回転を上げつつクラッチミート。中高速域では回転数が下がり、空いた道や幹線道路などでは巡航が楽になりました。渋滞路を通ることは少ないので、今回はこのファイナルに設定します。

ファイナル変更による乗り味は、仮に排気量が同じでも、ミッション比や1次減速比等によって異なります。

ノーマル50ccの場合

Fスプロケット:13T Rスプロケット:31T ファイナル比=31T÷13T=2.384

モンキーのスプロケット

ノーマルはボアアップよりもショートに設定

まずは88ccと50ccのファイナル比を比べてみましょう。88ccのゴリラ改のファイナル比は、どちらもノーマル50ccよりロングに振られています。

その理由は、ノーマルと同じファイナル比では、各ギヤ(ゴリラ改は1速から5速)での最高速度が頭打ちになるため。回転は伸び続けるが、速度が伸びなくなる。以上の現象が起きるからです。

88ccにボアアップしたモンキーやゴリラの場合、Rスプロケットはそのままに、Fスプロケットを14Tか15T程度に設定してやるのが定番です。

バイクのスプロケットの変更 – 1次減速比と2次減速比