バイクのホイールは外径が違えば走りも激変します

モンキーやエイプのホイール径をチェンジすれば、外観はもちろん乗り味も大きく違ってくる。各ホイール径の装着例を見ながら、乗り味の違いを比べてみよう。

6インチ

クイックなハンドリングで機動性もGOOD

小ぶりなモンキーが一層可愛く見える前後6インチ仕様。小径ホイールのため、ハンドリングは非常にクイック。スピードが増すにつれ、その特性は顕著になる。狭い道での機動性は良いが、高速での長距離走行はやや苦手。

車高が下がるため、バンク角も浅くなる。ホイールベースが短くなり、またホイールやタイヤも軽量化されるため、パワーのあるボアアップエンジン搭載車は慎重なアクセルワークが必要。タイヤのラインナップが極めて少ないのがネック。

★6インチ、3つのポイント

<1> モンキーの場合、ノーマル8インチよりも可愛く仕上がる。

<2> 入り組んだ狭い路地などでは、小回りの良さが遺憾なく発揮される。

<3> トランポへの積載も比較的簡単。海や山など、出先でのレジャー用にも最適。

8インチ

ノーマルモンキーに採用のサイズ

モンキーといえばこのサイズ。「モンキーはノーマルフォルムが一番。だから10インチから8インチに戻した」という“8インチこだわり派”も多数存在する。のんびり走る分にはまったく問題ないが、ボアアップエンジンを搭載してオーバー60km/hで走行する場合は、若干安定感に欠けるところがあり、ややストレスを感じることも。

8インチのままパワフルなボアアップエンジンを搭載する場合は、フロントフォーク強化&リヤショック交換はぜひ実施したい。

★8インチ、3つのポイント

<1> 社外ホイールの種類が豊富。

<2> タイヤの種類が豊富。

<3> 車体もコンパクトに収まり、レース、街乗り、レジャーなど多方面に活躍してくれる。

10インチ

バランスの良さと優れた安定感がポイント

モンキーのホイールカスタムの中ではもっともポピュラーな10インチ。ワイサイズ大きくなったホイールや前後に伸びた足周りのため、全体的に一回り大きく見えるのが特徴。一般に、モンキーカスタムの中ではもっともバランスよく収まるサイズとされる。

10インチホイール装着には、基本的にフロントフォークとロングスイングアームの交換が必要。交換後は前後の足周りが強化されるため、直進安定性やコーナリング性能も飛躍的に向上。オーバー100ccのパワフルなエンジンにもしっかりと対応してくれる。

★10インチ、3つのポイント

<1> タイヤは高性能なハイグリップタイプから極太のブロックパターンタイプまで幅広くラインナップ。

<2> 8インチ同様、社外ホイールの種類が豊富。

<3> レースから街乗りまで幅広く対応。

12インチ(モンキー)

高速走行も得意な大胆フォルム

12インチホイール装着のモンキーは、かなり足長なイメージ。車体よりも前後のホイールが目立って見えるのが特徴的。高速域では10インチを凌ぐ安定性を誇る。モンキーの場合、12インチの楽しさを教えてくれるのはパワフルなチューニングエンジン。

ノーマルエンジン+12インチでは重く感じられる走行フィールも、オーバー100ccエンジンの搭載で軽快なものへと生まれ変わる。10インチのモンキーRに、NSF100やNSR50の足周りを移植した12インチカスタムも人気が高い。

★12インチ(モンキー)、3つのポイント

<1> ミニバイクレースで活躍するNSF100やNSR50用の超高性能ハイグリップタイヤの装着が可能。

<2> 高速域での走行安定性は抜群。

<3> 124ccのフルチューンエンジンにも適応。

12インチ(エイプ)

ノーマルのエイプは12インチサイズ

縦型エンジンを搭載したエイプやXR50/100モタードは前後12インチホイールを採用。同車の場合、原形をとどめない大胆なハイエンドカスタムを除き、ホイールのインチアップ&インチダウンを実施することはごく稀。

写真はNSR50用6本キャストホイールや、片押し2Pディスクブレーキを装備した、エイプ タイプD(スタンダードはドラムブレーキ仕様)。なお、社外ホイールは標準サイズの12インチアルミホイールの他、3.5Jや4.0Jなどの12インチ極太アルミホイールもラインナップ。

★12インチ(エイプ)、3つのポイント

<1> ミニバイクレースで活躍するNSF100やNSR50用の超高性能ハイグリップタイヤの装着が可能。

<2> ディスク仕様車の場合、足周り強化の費用が少なくてすむ。

<3> 125ccのフルチューンエンジンにも適応。高速域での走行安定性は抜群。

17インチ(エイプ/XRモタード)

耐久レース出場マシンに多用

写真はエイプ100をベースに、RS125の前後17インチホイール、フロント周り、リヤ周りを移植したDE耐仕様。エンジンは社外エンジンキット採用のフルチューン。ハイパワーエンジン&前後17インチのホイールが本領を発揮するのは、何といっても超高速コーナーが続く広大なロードコース。

小径ホイールに比べ、高速時にはストレート&コーナーとも、大径ホイールならではの卓越した安定感をキープしてくれる。パーツメーカーによる市販の専用ホイールはないため、RS125用やNS-1用からの流用となる。フロント部の装着は市販のステムキットを使い、フロントフォークごと移植するのが一般的。

★17インチ、3つのポイント

<1> 12インチよりも高速域での安定感が高い。

<2> フルチューンエンジンのパワーを遺憾なく伝えてくれる。

<3> 大胆かつレーシーなフォルムに仕上がる。

※1インチ…約25.4mm

【ホイールの関連ページ STEP 1】

→ ホイール各部の名称、リム径、サイズ

→ ホイールのタイプいろいろ

→ ホイールの素材の違い

→ ホイールの製法と外観の違い

【ホイールの関連ページ STEP 2】

→ 超ワイドタイヤを履きたい!

→ ワイドホイールとワイドスイングアームの密接な関係

→ チューブレスタイヤとチューブタイヤ

【合わせて読みたいハブの関連ページ】

→ ハブ選びはココに注意!

→ ホイールに装着する“ハブ”とは?

 

4 件のコメント

    • 4mini.net より:

      たいへん失礼しました。
      本文訂正させていただきました。

  • のりお より:

    ディスクブレーキのエイプはカスタム車との記載がありますが、末期に追加されたTypeDというグレードだと思います。

    • 4mini.net より:

      ご指摘ありがとうございます。

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