ホンダ(HONDA) ベンリィ(BENLY)50/90 レトロな外観

1964年(昭和39年)に登場のスポーツカブCS90より受け継がれてきた、伝統のT字型バックボーンフレーム採用のベンリィ(BENLY)。レトロさとスポーティーさを盛り込んだ50S/90S、実用性を重視したCD50/90などの高年式モデルは入手しやすく、カスタムベースとしても人気。両モデルの詳細や、懐かしのベンリィ(ベンリイ)をチェックしてみよう。

【関連ページ】 → 伝説の横型エンジン搭載車

ベンリィCD50/90ベースの「50/90S」

1996年(平成8年)4月、”かつての横型エンジン搭載スポーツモデル、ベンリイ”の雰囲気を醸し出した、ベンリィ50Sとベンリィ90Sが登場。 同車はスーパーカブと同じく実用性を高めたビジネスモデル、ベンリィCD50/90をベースにした若年層向けのモデル。横型エンジン搭載のスポーツモデル、ベンリイCSシリーズや、ベンリイSS50にも採用されたT字型バックボーンフレームに、ホンダ伝統の横型エンジンを搭載。

スポーティーなセミロングシート(90はダブルシート)、低めにセットされたハンドル、大容量の6.0Lガソリンタンク(このタンクはエイプと共通)など外装類も充実。エンジンやミッションは、ベンリィCD50/90と同スペック。写真上は2007年発売の50S。

“ベンリィ”のネーミングの元祖

「ベンリィ(BENLY・かつてはベンリイと表記)」のネーミングの始まりは古く、1953年(昭和28年)発売のベンリイJ型から(ベンリィではなくベンリイ)。 同車は1951年(昭和26年)発売のドリームE型、1952年(昭和27年)発売のカブF型(自転車オートバイ)に続く、ホンダが社運をかけて製作・販売した渾身のモデル。エンジンは空冷4スト単気筒OHV89cc。最高出力は3.8ps/6000rpm。ミッションは3速。乾燥重量は95kg。最高速度は65km/hに達した。

二人乗りも可能なダブルシート、タンデムステップを採用したベンリィ90S。スイングアームなど足周りも強化されている。85ccエンジンはパワフルな7.1ps。50Sはボア39mm×ストローク41.4mmだが、90Sは47mm×49.5mm。90S用エンジンをボアアップ&リターン式ミッションに変更してモンキーに載せ換えるカスタムも人気。ミッションは50と同じ手動式4速ロータリーだが、変速比は異なる。写真上は1996年発売モデル。 

★ベンリィ50Sと90Sの変速比の比較

50S 1速:3.272 2速:1.937 3速:1.350 4速:1.043

90S 1速:2.833 2速:1.750 3速:1.238 4速:1.043 

バイクのミッション,ギアレシオとクロスミッション


2003年(平成15年)には清楚なホワイト、カラフルなレッドが登場。


ベンリィ50/90Sのベースとなった大型リヤキャリア採用のビジネスモデル、ベンリィCD50(写真左・03年発売モデル)とベンリィCD90(写真右・98年発売モデル)。カラーリングの他、ハンドル、シートなどが異なる。同車は50/90ともに1968年(昭和43年)発売の超ロングセラーモデル。

●ベンリィ50S(90S)のSPEC 

型式:A-CD50(HA03)/全長:1805mm/全幅:645mm/全高:950mm/乾燥重量:71kg(78kg)/燃料タンク容量:6.0?/エンジン形式:空冷4サイクルOHC単気筒49cc(85)/ボア×ストローク:39mm×41.4mm(47mm×49.5mm)/圧縮比:10.0(9.1)/最大出力:3.8ps/7000rpm(7.1ps/7500rpm)/最大トルク:0.42kgm/6000rpm(0.75kgm/6000rpm)/点火方式:CDI/変速機:4速ロータリー/クラッチ:手動式/タイヤサイズ:前2.25-17(2.50-17) 後2.50-17 ※スペックは最終型

懐かしのベンリイCD50/90

 ベンリイCD50とCD90は、スーパーカブと同カテゴリーの”ビジネスモデル”として、スーパーカブ登場から10年後の1968年(昭和43年)に登場。老若男女を問わないスーパーカブに対し、ベンリイCD50/90のメインターゲットは男性(一部地域では派出所のお巡りさんの足としても利用)。65ccのCD65、セル付のCD50MとCD65Mもラインナップされた。写真は1970年(昭和45年)発売のCD50。

1970年(昭和45年)発売のCD90。CD50同様、ビジネスバイクという位置づけ通りのアダルトな外観が特徴。

懐かしのスクランブラー、ベンリィCL50が復活!

1997年(平成9年)、1967年に発売されたスクランブラー(不整地走行用)モデル、ベンリイCL50のデザインを踏襲した「ベンリィCL50」がリリース。 ベンリィ50Sをベースに、アップハンドル、ニーグリップラバーを装備した5.8Lガソリンタンク、アップハンドル、フォークブーツ付Fフォークなどを新たに採用。 ホイールはベンリィ50Sと同じ17インチのスポーク型だが、前後タイヤはスクランブラーらしく、幅広のブロックパターン2.75-17にサイズアップ。型式やエンジンの仕様はベンリィ50Sと同じ。初代モデルは下記参照。

スパルタンなレッド/シルバーのツートンカラー。99年モデルは新排ガス規制に合わせ、ブローバイガス還元装置を導入。最大出力は3.8ps/7000rpm、最大トルク:0.42kgm/6000rpmにダウンしている。

●ベンリィCL50のSPEC(97年モデル) 

型式:A-CD50/全長:1820mm/全幅:725mm/全高:1030mm/乾燥重量:74kg/燃料タンク容量:5.8L/エンジン形式:空冷4サイクルOHC単気筒49cc/ボア×ストローク:39mm×41.4mm/圧縮比:10.0/最大出力:4.0ps/7000rpm/最大トルク:0.44kgm/6000rpm/点火方式:CDI/変速機:4速ロータリー/クラッチ:手動式/タイヤサイズ:前後2.75-17/当時の価格:19万5000円(99年モデルは19万9000円)

ベンリイCLの一発目は90cc版

1960年代中盤以降、「小排気量車スポーツ=スポーツカブ」という位置づけが、「小排気量スポーツ=ベンリイ」に変更。スポーツモデルのベンリイCS90/65/50が次々に登場する中、1966年9月、当時流行していたスクランブラー(不整地走行)スタイルのベンリイCL90(8万2000円・写真)が新たに加わった。 同車は横型エンジン搭載のスポーツモデル伝統のTバックボーンフレームに、8.0ps/9500rpmを発揮する横型OHCエンジンを搭載。ミッションは手動式4速ロータリー。ホイールはCSシリーズと同じ17インチを採用。

ベンリイCL90の外観は、1966年(昭和41年)6月に発売されたOHC2気筒エンジンを搭載のスクランブラー、CL125がベース。

90に続き、50/65/70もラインナップ

1967年(昭和42年)、CL90に続いて誕生した初代のベンリイCL50(写真)。Tバックボーンフレームに5.2psを発揮する横型OHCエンジンを搭載。ミッションは手動式4速ロータリー。ホイールは97年モデルと同じ17インチを採用。燃料タンクはビッグサイズの7.5Lを装備している。 翌1968年(昭和43年)にはベンリイCL50兄貴分、65cc版のベンリイCL65が登場(6万5000円)。エンジンは登坂力18°を誇る、パワフルな6.2ps仕様。同車にはCL70と同様、ダブルシートとタンデムステップも装備されていた。

初代ベンリイCL50とともに登場したベンリイCL70。CL50のボアを39mmから47mmに拡大(ストロークは同じ)し、ショートストローク型72ccにスープアップ。パワーは6.5ps。タンデム用のダブルシートとステップバーを装備している。

●旧ベンリィCL50(CL70)のSPEC 

全長:1780mm/全幅:755mm/全高:995mm/乾燥重量:78kg/燃料タンク容量:7.5L/エンジン形式:空冷4サイクルOHC単気筒49cc(72cc)/ボア×ストローク:39mm×41.4mm(47mm×41.4mm)/圧縮比:9.5(8.8)/最大出力:5.2ps/1万200rpm(6.5ps/9500rpm)/最大トルク:0.38kgm/8500rpm(0.53kgm/8000rpm)/点火方式:ポイント式/変速機:4速ロータリー/クラッチ:手動式/タイヤサイズ:前後2.50-17/当時の価格:6万9000円(7万2000円) ※価格は70年モデル

★新型(CL50)と旧型(CL50/70)の変速比の比較

新型 1速:3.272 2速:1.937 3速:1.350 3速:1.043

旧型 1速:2.692 2速:1.824 3速:1.300 3速:0.958

→  バイクのミッション,ギアレシオとクロスミッション

【合わせて読みたい関連ページ】

→ 伝説の横型エンジン搭載車

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。