モンキー、エンジンのバルブクリアランス調整方法

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バルブクリアランスの調整は「タペット調整」とも呼ばれる。モンキーの場合、作業はシックネスゲージという工具を使って調整。すき間を計測・調整してネジを締め込むだけなので、コツさえつかめば誰でも簡単に行える。

バルブとロッカーアームの接触部の“遊び”を調整

バルブクリアランスの調整(タペット調整)は、バルブタイミングの調整後に必ず行う作業。

バルブクリアランスの調整(タペット調整)は、吸排気バルブが閉じ、ピストンが一番上にある状態。つまり圧縮上死点にある状態で行うことが大切。この状態でロッカーアームがバルブを叩く箇所(タペット部)のすき間=“遊び”を調整する。

ノーマル12Vモンキーなど12V横型エンジン(ノーマル)の場合、すき間の間隔は吸排気側とも0.05mm。手で動かしてみて分かるか・分からないかの微妙なすき間に設定する。

→ カムシャフトとロッカーアームの動き

「オーバーラップ」の状態で調整してしまうと…

「オーバーラップ」とは、クランクシャフトがわずかに吸排気用の2つのロッカーアームを押し上げ、吸排気バルブの両方を叩いている状態=吸排気バルブがわずかに開いている状態。この位置でバルブクリアランス調整を行ってしまうと、バルブクリアランスが保てなくなり、エンジンの不調や破損の原因となるので注意が必要だ。

→ カムシャフトとロッカーアームの動き

シリンダーヘッドからロッカーアームを取り外したところ。一方がカムシャフトのカム山に接触、もう一方がバルブに接触する。バルブクリアランスの調整は、バルブとの接触面の間隔を調整する作業なのできちんと行おう。

エイプ系縦型シリンダーヘッド(社外)の吸気側タペット部。モンキー系横型に比べ、腰上部が上を向いたエイプ系縦型はタペット調整がしやすいのが特徴。

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12Vモンキー用のノーマルシリンダーヘッド。が排気側のタペット部、が吸気側のタペット部。フレーム搭載時の作業は、排気側のタペットが下を向いてしまうため、慣れが必要。

→ 高性能シリンダーヘッドの構造

シックネスゲージを差し込んで調整

吸排気バルブの後端部とロッカーアームの先端に付いているアジャストスクリューの間にシックネスゲージを差し込む。

モノのすき間を計測する特殊工具のシックネスゲージ。表面には1枚1枚厚みが記入されている。各パーツメーカーからもリリース中。

12Vモンキーの吸気側を計測中。ノーマルの場合は0.05mmのゲージを使用。社外用ヘッドは各メーカー指定の数値に設定する。まずはシックネスゲージを差し込み、アジャストスクリューを締め込む。アジャストスクリューがシックネスゲージに接触したら、シックネスゲージを動かしてみる。ポイントは、「きつすぎてはダメ、ただし緩すぎてもダメ」。動かした時にやや音がする、若干引っ掛かりがある程度に設定する。

タペットアジャストレンチを使えば 調整作業は簡単

イラストは12Vモンキー用ロッカーアームのバルブクリアランス調整部分のアップ。

作業は9mmのレンチ(ロックナットが9mm)でも可能だが、ビギナーは作業効率の良いタペットアジャストレンチを使用する方がベター。

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使い方は<2>と<1>を合致させ、アジャストスクリューを回してすき間調整し、ロックナットを締め込む。締め込み後は、再度シックネスゲージを差し込んで前後させ、すき間が適当であるかを確認する。

●次なるステップ → 吸排気バルブを分解する

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→ 腰上の分解・組み付け